『人間脳を育てる 動きの発達&原始反射の成長』(灰谷孝)
を読んだ。
数年前にも読んでたけど、さいきん発達障害に関する本をもういちど読み直している。以前読んだときには気づかなかったことが色々でてくる。
で、この本では、発達障害、発達のデコボコ、グレーゾーンと言われているひとの症状を良くする(=発達障害と言われる部分を発達させてしまう)のに
「赤ちゃんのころにもっていた生き残り本能(原始反射)」が、まだ残っている可能性があるから、これを使い切ってしまおう
ということが書かれている。
なぜ原始反射が残っているとだめなのか?というと
原始反射は生存にふりきった能力なので、これが残っていると、人間に必要な言語・コミュニケーション、社会性や共感性などが育つのを邪魔してしまうから。
脳のなかが、生き残るのに必死で、社会的(人間的)な能力を身につける余裕がない。みたいなかんじ。
◯脳の構造は
大脳新皮質:ヒト …対応
大脳辺縁系:哺乳類 …反応
脳幹:魚類、爬虫類 …反射
だから、魚や爬虫類レベルの「反射」が居座っていると「反応→対応」のほうに進化しにくい。
本来は「子どもの遊び」のなかでそれが養われていたんだけど、いまは遊びや身体を動かす機会がドンドン減ってきている。
だから脳や身体の発達がおきざりにされている子がふえて、発達障害だのなんのかんのといわれているのかなあ・・・みたいな。
大人でも、原始反射が残っている人は結構いるとされている。
恐怖麻痺反射・モロー反射が二大反射とされている。
この二大反射がのこっていると、椅子に座れない、視点がさだまらない、常にキョロキョロ、人の顔をみれない、文字かけない読めない、自我や意思が弱い、他人の気持に共感できない、他人の感情うけとれずアマノジャク行為をする・・・などなど。
なぜこうなるのか?は、自律神経の特性(逃走・闘争・凍結反応)や、胎児時代からの脳の発達、感覚・視床・大脳のルートなどで、すべて科学的・医学的に説明できる。
具体的な対処法としては、簡単にいうと「原始反射を使い切ってしまう」ということ。この「使い切るための動きや運動」は、Youtubeで検索すると(発達障害 原始反射 統合)参考動画が案外でてくる。